ノルウェー編6から

Day2  Chapter4 : Oslo, Norway

Hちゃんと再会


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Hちゃんとの待ち合わせ場所に着くと、 

「絶対迷ってると思いました!」 

って言われた 年上なのにスマソ スマン 


私が迷ったことにより24時間チケットの有効期限が切れてしまったため、寮まで歩く。 

本当に頼りがない自分で申し訳ない、でもあーたんのナンパテクニックが本当にすごくて、自分の中の異文化好奇心に火がついてしまったのだすまない。  


雪の住宅街を歩きながら、私はまだ先ほどのお熱を引きずっていた。 




あーたんに会いたい


夜はふたたび友人手製の夕ご飯(鮭、炊いてくれた白ご飯など) 

ジュースで乾杯しながら喪女トーク。 


なた「あのね、さっきアイルランド人に声かけられてあとで会おうって言われたんだけど  

Hちゃん「絶対ついてっちゃだめです!外国で外国人に声かける人はあやしいです!」 


怒られたすいません、初海外だし喪女なんだもん(もてない言い訳)。



確かに、まじめに勉強ができて常識の塊みたいなHちゃんの言う事である。世の中の 9割の正しさを指摘してくる。

でもね、野生の勘で生きてる私にとっては、どうも彼がただナンパ野郎なフォトグラファーだとは思えなかったんだ。


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カメラに興味を持つ


あーたんは本名からとって、自分のことをArt(芸術) と名乗っていた。




当時の私は音楽に絶望していた。

自分を全て注ぎ込み、あれほど渇望した世界がまったく自分を必要とせず、自分もまた合わない世界だった。

どこに行ったら私を必要とする芸術があるんだろうと、音楽にしがみつくことすらやめることを考え始めていた頃だった。



初めての海外で、芸術と出会った。それが、写真だった。

日本でもフォトジャーナリストにリアルで出会うことは少ないが、いきなりの海外旅で、そんなフォトグラファーに出会うことができた。

だから私にとっては、あーたんが天使にしか見えなかったんだ。


あーたんのあの時に撮った写真はたしかにナンパでしかなかったけど、私に初めてフォトグラファーの仕事を見せてくれた人で、私に違う芸術の世界を見せてくれた。


あーたんからは仕事が終わった時間に待ち合わせようって言われたけど、結局Hちゃんに止められたので行かなかった。


Hちゃんがいなかったら、たぶん行っていた。


別にワンナイトで食われても、彼が実は連続殺人鬼だったとしても、私は彼のような生き方に憧れていたんだと気付いた。彼の生き方をもっと知りたいと思った。


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あーたんと見た衛兵さん




後日あーたんとメールをするのだが、彼はこう書いていた。


「僕はどこにいても、誰といても自由なんだ」



あーたんには羽根が生えているのだと思った。
一つは言葉のカベを超える羽根、そしてもう一つは世界を飛ぶスキルの羽根。

あーたんは、空をどこまでも飛んでいける渡り鳥のようだ。

ともかくその日は、あーたんの青い目を思い出すだけで、恋愛感情よりも深い何かが、私の中で目を覚ましたようだった。



デンマーク編1へつづく